eccentric chocola talk不易流行〜コヤマススムのエキセントリック・ショコラ・トーク

 
チョコレート進化論〜共時的に表れる新しい変化〜

東京「テオブロマ」の土屋公二シェフと共に
ベルギーへショコラの視察旅行にいったのは昨年の秋のこと。
世界的なチョコレートの見本市「サロン・ドゥ・ショコラ」をはじめ、
ベルギーの名だたる老舗ショコラトリーを見て回わるのが目的だった。

この視察旅行をきっかけに、触発され創作したショコラがある。
およそお菓子の世界にはなじみの少ない素材と言える
オリーブを用いたボンボンショコラである。

土屋シェフも時を同じくしてオリーブのショコラを
創られていたことを後から知ったのだが、
シェフが創られたオリーブのショコラをいただいた時、
ショコラの世界の奥深さと共に"創作の面白さ"を改めて感じた。
私の創ったオリーブのショコラと全くアプローチが違っていたからだ。

土屋シェフが創作されたオリーブのショコラは
2種類のオリーブにビターチョコレートを合わされて苦味を活かしたショコラ。
それに対して、私の考案したものはホワイトチョコレートをベースに
グリーンオリーブの香りを活かしたショコラを創っていたのだ。

同じ素材に創作意欲のアンテナが反応していても、
それぞれの感性を通して全然違うものができる面白さ。
まさしく、目から鱗。柔軟な視点を与えてくれる出来事であった。
最初の感覚で創ったオリーブのショコラとは別の角度から
ビターチョコレートでも創作してみたくなったのだった。
そうして誕生したのがトルトゥーガである。

今、オリーブのショコラは日本各地で生まれている気配がある。
生物の進化は偶然にも同時発生的に一斉に起こるという説があるが、
お菓子の世界においても、不思議に同時発生的に同じ流れをとることがある。

今までお菓子は、料理の最後に出てくるものであったり、
食と食の間のものという食の一部のような認識だったが、
今や、部分としてのお菓子では納まりきらなくなっている。
そして、これからはお菓子の世界だけで進化していくのではなく
料理の感性や食全般の知識を生かし、巻き込むことで
今までの常識を突き破るお菓子の世界の進化がある確信する。

そういう流れが共時的に到来していて、
それを認識しているかどうかで、その時流に乗れるかどうか
差が開いていくと最近ますます肌身に感じるのだ。







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